彼氏なのに、なんだか寂しい
「付き合っているのに、どうしてこんなに寂しいんだろう？」
そんな風に感じたことがある人は、きっとあなただけではありません。
恋人がいることって、もっと安心できたり、満たされた気持ちになれたりするものだと思っていた。
けれど実際は、LINEの既読がつかないまま一日が終わったり、やっと会えたと思っても、彼はスマホを見てばかりだったりして——気づけば、心のどこかにぽっかりとした空洞ができていた。
「私は彼女のはずなのに」「これって普通なのかな」そんな問いを、自分の中でくり返しているうちに、何が正解かわからなくなってしまうこともありますよね。
好きな人がそばにいるのに感じる孤独って、誰にも言いづらいし、自分でも受け止めきれないことがあります。
でも、そう感じてしまう自分を、まずは否定しなくていいんです。
その寂しさには、ちゃんと理由があるし、それは決して「重い」とか「面倒くさい」と片づけていいものではありません。
あなたの心が教えてくれている、大事なサインなのですから。
連絡は最低限、会話も淡々─“彼氏らしさ”が感じられない
付き合い始めた頃は、毎日LINEでたくさんやりとりしていたはずなのに、最近はスタンプが一つだけ。
それも何時間も経ってから返ってくる。
会っても「元気だった？」のあとに続く会話は少なくて、まるで義務のように過ごす時間に、自分だけが頑張っているような気がしてくる。
「忙しいから仕方ないよね」と自分に言い聞かせてみたり、「彼ってもともとそういう人なんだ」と納得しようとしたり。
だけど、そうやって我慢を重ねるたびに、胸の奥が少しずつ冷えていく感じがする。
まわりの友達が彼氏とのラブラブなエピソードを話しているのを聞くたびに、笑顔の裏で比べてしまう自分がいる。
「うちは違う」とわかっていても、愛されている実感がないまま過ごす日々に、取り残されているような気持ちになるのです。
会えば優しい。
でも、それは恋人としての“優しさ”なのか、ただの“気遣い”なのか分からなくなる。
そうして少しずつ、彼が自分の“彼氏”であることを実感できなくなってしまうのです。
心の距離が生まれる背景
愛情表現のスタイルが違うだけかもしれない
人によって、愛情を「言葉」で伝える人もいれば、「行動」で示す人もいます。
あなたが「もっと連絡が欲しい」「もっと一緒に過ごしたい」と思う一方で、彼は「一緒にいるだけで安心できる」と感じているかもしれません。
この“ズレ”は、どちらかが悪いということではなく、ただ違っているだけなのです。
恋人関係への価値観のすれ違い
付き合ったからといって、毎日連絡を取り合ったり、愛情を言葉にすることが当たり前だと思っている人もいれば、「自立した関係が心地いい」と感じる人もいます。
その価値観のすれ違いが、お互いの距離を少しずつ広げてしまうこともあるのです。
慣れや安心感がもたらす“雑さ”
付き合いが長くなってくると、“慣れ”や“安心感”から態度が変わることも少なくありません。
あなたに心を許しているからこそ、気をつかわずに接しているという見方もできます。
ただ、それが結果的に「ぞんざいに扱われている」と感じさせてしまうのなら、それはやはり丁寧に向き合う必要があるサインかもしれません。
大切なのは、「私が感じている寂しさには理由がある」と認めること。
相手の行動を責める前に、自分の心が何を求めているのかに気づくことが、次のステップにつながっていきます。
「彼を変える」より、「どうありたいか」を自分に問う
理想の恋人関係を、自分の中で描いてみる
彼にもっとこうしてほしい、こうあってほしい──そう願う気持ちは自然なこと。
でも、それだけでは、相手に依存するばかりで、自分の本当の願いが見えにくくなってしまうこともあります。
「私は、どんな関係なら安心できるのか」
「恋人と、どんなふうに過ごしていたいのか」
そんなふうに、自分の理想をいったん言葉にしてみると、モヤモヤの正体が少しクリアになることがあります。
“彼が変わること”を待つより、“私はどうありたいか”を考えることで、自分の軸が見えてきます。
対話を通じて、“二人のペース”を育てていく
関係に違和感を覚えるとき、そのまま黙って受け入れてしまうのではなく、ふたりで“ちょうどいい距離感”を探していけたらいいですよね。
一方的に変わってもらうのではなく、「私はこう感じているんだ」「こんなふうに向き合っていきたい」と、伝え合うことから始まる関係もあります。
対話を通して築いた距離感は、自然体でいられて、かつお互いを思いやれるものに育っていくはずです。
それでも孤独が続くなら、関係を見直す選択肢も
自分の気持ちを伝えても、理解してもらえない。
寂しさばかりが積もっていく。
そんなときは、自分を守るために“距離をとる”ことも必要な選択です。
恋人がいるから幸せ、という形にこだわりすぎなくても大丈夫。
あなたの心が穏やかでいられることが、何よりも大切だから。
「頑張って関係を続けること」と「自分を大切にすること」が、いつも同じ方向にあるとは限りません。
自分の気持ちに嘘をつかずに選んだ道なら、きっとそれが正解です。
彼が変わらなくても、自分を大切にする恋はできる
「彼がもう少し優しかったら」「もっと連絡をくれたら」——そんな“もしも”をいくつも思い描いて、あなたはきっと、たくさん我慢してきたのだと思います。
でも、恋愛はいつも、相手次第ではなく、自分をどう扱うかという選択の連続です。
彼が今のままでも、あなたが自分の気持ちにちゃんと耳を傾けて、自分を大切にできるなら、恋はもっと穏やかで、あたたかいものになっていきます。
たとえば、「今日は寂しいな」と思ったら、友達と話す時間を作ったり、自分の好きなことで心を満たしたりしてみる。それは“彼で埋めるしかない寂しさ”ではなく、“自分で癒してあげられる優しさ”なんです。
あなたが本当に安心できる関係は、「我慢して手に入れるもの」ではなく、「あなたらしさを大切にできる場所」にあります。
今の関係が続いていくとしても、あるいは違う選択をするとしても——あなたが「自分の気持ちを大事にできた」と思えるなら、それはきっと、幸せにつながる一歩になります。
恋をしているあなたが、もっと自分を愛せるように。
そんなふうに、心が少しでも軽くなりますように。
